宗谷本線の旅 2009年5月8日

2008年に日本最南端の駅である西大山を制覇して、日本の最端駅をめぐる旅は、残すは最北端の駅、稚内のみとなっていた。

札幌まではちょくちょく出かけるが、さすがに稚内は遠い。距離にすると札幌から約400kmもあって、東京から新幹線に乗ると、岐阜羽島までの距離に近い。特急でも約5時間かかり、東海道新幹線に乗ると博多まで着いてしまう。キハ261

今回札幌に出張に行く用があり、ちょうど週末に仕事が終わるので、稚内まで出かけてみることにした。

札幌-稚内間の特急は1日わずか3本。2本がスーパー宗谷、1本がサロベツ。スーパー宗谷は車体傾斜のあるキハ261系、サロベツは旧型のキハ183系だ。

ちょうど仕事の終わる夕方にスーパー宗谷3号があるので、こちらの指定券を札幌駅で購入した。ゴールデンウイーク明けの金曜日なので、指定券も閑散期扱いとなり、自由席に310円足すことで購入できた。

5月8日金曜日の午後5時半ごろ、札幌駅に到着。車内販売がないと困るので、あらかじめ弁当類や飲み物を購入しておく。

まもなく5番線ホームにスーパー宗谷が入ってきた。

車体傾斜車両の乗り心地は

車体は以前乗ったことがある、スーパーおおぞらのキハ283系に似ているが、キハ283系が制御付き振り子なのに対し、キハ261は車体傾斜と少し構造が違う。どちらもカーブをいかに速く走るかのための技術だが、カーブでの振れは車体傾斜のほうが少ない。ステンレス車体に先頭部分に青色のアクセントが入っている。TILT261

早速車内に、やはり大型連休明けなのか人が少ない。それでも普段4両編成のところ、増結して6両になっている。

乗客はほとんどが旭川以北をめざす人のはずだ。なぜなら札幌-旭川間は、電車のスーパーカムイが1時間に1本の間隔で運転され、車内も快適である。わざわざ宗谷に乗る人は少ないと思う。

午後5時48分定時に出発。しばらく千歳線と平行して走ったあと、白石から函館本線に入る。ここでぐぐっと車体が傾斜するが、やはり振り量は振り子より少なく、曲がっている感じは少ない。それに振られ方が自然で、いかにも曲げてますといった振り子の感じがない。そういえば新幹線のN700系も車体傾斜だった。

旭川までの区間は線形もよくバンバン飛ばす。この区間の表定速度は96km/hでかなり速い。ちなみに電車特急のスーパーカムイでも99km/hほどだ。ディーゼル車両なのに電車特急と遜色ない速さだ。この間日本最長の直線区間もあるし、そんなに車体傾斜が必要な区間はない。

ついに日も暮れて

旭川の直前で日が暮れてきた。もうすぐ午後7時だ。

ここまでの区間は何度か乗車してきたので、やや単調でもある。このへんで夕食タイムとしよう。

旭川で結構人の入れ替えがあり、午後7時13分に出発。

新旭川からいよいよ宗谷本線に入る。架線も新旭川近くの旭川機関区あたりまで確認できたが、その後は単線の線路のみおといねっぷが続く区間となる。

さすがにこの時間で、あたりを凝視していても、なにも見えなくなる。近くに民家もないのか、何も光がない。外が見えないというのは単調で、眠くなる。眠気を抑えながら本を読んだり、音楽を聴いたりして過ごす。

飽きてきたので、車両の先頭部分に行ってみる。キハ261系は運転台が高い位置にあり、車体を回り込んでいくと、車体の先頭部分に立てる。小さな窓があって外が見えるのだが、さすがになにも見えない。がっかりして座席に戻る。

それでも名寄までは130km運転をしているようで、けっこう飛ばしているが、とにかく真っ暗なのでなにも分からない。

まわりにぽつぽつと明かりが見えてくると、停車駅である。

名寄をすぎると、スピードもぐっと落ちる。

音威子府(おといねっぷ)なんて、どう考えても日本語の響きではない。

眠気と戦いあとは気力でわっかないえき

札幌-稚内間約5時間かかるので、さすがに少し疲れてくる。

豊富(とよとみ)は日本最北の温泉郷とか、もう午後10時ちかい。それでもぽつぽつと乗車していく人がある。

終点の1つ手前、南稚内のアナウンスがあった。この駅のほうが市街地に近いのか、ほとんどの人が降りる準備をする。

時計をみたらもう午後10時47分で、稚内到着予定時刻になっていた。

いつの間にか5分遅れて、終着稚内に到着した。降りる人は何人もいなかった。構内の写真を撮っていたら、私が最後の乗客となっていた。あわてて駅員に切符を渡した。